訪日旅行客が増加するなか、ベジタリアン向け料理、ないし精進料理は需要が増すと予想される去る9月の3連休は山形庄内を回っていた。山形県知事とのご縁で2年前から山形の海外展開を手伝わせていただいおり、ほぼ毎月山形を訪問する。毎回訪れるたび、東北の奥深い魅力に魅了されている。
山形では精進料理と野菜たっぷりの食事を2日連続でいただいた。日本の精進料理には多少魚介類の出汁を使うことも多いが、精進料理は感動するほどの美味しさだ。数日前、京都祇園花見小路で割烹料理屋に行き、そこでインドの方へおもてなしの会を開催。完璧なベジタリアンの方にフルコースを大将が提供、見事な仕事ぶりを見させていただいた。今後インドだけでなく、世界から大勢の訪日旅行者が増える中、完璧なベジタリアン料理の展開に期待したい。日本ならではの精進料理、またはベジタリアン料理が楽しみである。 インド料理に対して、多くの日本人は「インドは三食カレー」のイメージをもつ。実はインド料理はカレーだけではない。フランス料理・イタリア料理・中国料理・日本料理などと並ぶ世界的な料理の一つである。大国インド、7割がベジタリアンだが、インドのベジタリアン料理は種類が多く、様々な味を堪能できる。 若きインド人青年実業家がベジ専門店をムンバイでオープンして約6年経つ。ここはハンバーガーもピザもパスタも全てがベジ。だが、本当に美味しい。日本からの飲食店経営者も足を運んで試食し、感動する美味しさだと語った。彼はこの料理を日本でビジネスとして展開したいとも話している。ベジタリアンバーガーは、肉のバーガーに慣れている人にとっては「物足りない」イメージがあるかもしれないが、本当に美味しく、肉に負けてない美味しさであった。インドで主流のベジ文化、今後インド国内だけでなく、海外や日本での展開が楽しみだ。 日印の関係性強化で、来日旅行客は増える見込み。日本のおもてなしでインド旅行者の期待に応える昨日は京都から大阪、大阪から山口宇部へ移動し、「海外展開の勧め」の講演を山口宇部経済新聞主催で実施させていただいた。10数名の経営者、県関係者が参加し、インドの魅力、海外展開の可能性についてお話しさせていただき、夜は地元の居酒屋で素晴らしい食事とお酒を沢山いただいた。
道中、新山口までは新幹線を利用。京都駅は外国人観光客で賑わいをみせ、これから来日旅行客はもっと増え、4000万人以上になるのではないだろうか。 本日より安倍首相はモディー首相を訪問するために、グジャラート州アーメダバードへ向かう。毎年行なわれるシャトル外交の首脳会談。羽田空港から8時間25分。今日も日本人とインド人で混雑するエアライン、首脳会議でオープンスカイ(2国間の航空旅客の自由化)の合意が期待される。 以前にもお話したが、日本には100万の素晴らしい物があると言われている。かなりの数の魅力が詰まっていると思う。日本を訪れるインド旅行客は増加傾向で、今後もっと増えるだろう。先日筆者の会社インド法人の役員が来日し、完全なベジタリアンの彼に丸ビルのイタリアン、祇園花見小路の割烹で完璧なベジタリアン料理のフルコースを日本の料理人が提供。彼は、日本のきめ細かいおもてなしの心の深さを目の前で見て、心から感動していた。 インドで新幹線のプロジェクトが本格的に始まる。マレーシアは今から入札と言われているが、台湾は完成しており、次ぐ着工が行われるのがインド。最新技術が日本からインドへ。完成を期待したい。 交通事故で14万人、自然災害で数百人の死者を出した8月末の大洪水。インフラ発展の重要性が浮き彫りに先週大洪水に見舞われ、大変な状況が続いたインド。15年ぶりの大雨で車は浸水し、ビルは倒壊。インド全土で数百人亡くなり、数十万人が打撃を受けた。電車は止まり、通勤客が駅で一夜を明かし、家を失った方が大勢いる。様々なインフラが機能せず、大きなつめ痕を残した。
当日ムンバイにいた、ミスワールドジャパン2016年のPriyanka Yoshikawaは、「大雨の日から今日までの3日間、WiFiや現地の携帯のHotspotもなく、インターネット難民。電話のみで何とか生き延びたが、いかにデバイスに依存しているかを実感した。それと共に、案外無くてもやっていけるということもわかった」と話していた。 インドで数百人亡くなったこの洪水、南アジア全体では1800名が亡くなったという。最近の熊本地震では250名が命を落とした。自然災害は世界で増加傾向にあると言われ、特にインフラが整っていないインド等は、大きな被害を被る。 そこで一つ比較したい数字がある。インドでの交通事故の「人災の死亡数」。なんと年間14万人が50万の交通事故で亡くなっている。対照的に日本での交通事故死者は年間わずか3904名と言う。比較すると恐ろしい数字である。道路インフラ、運転技術、スピードの出し過ぎが理由。改善が必要不可欠だ。 この話で昨年、日本の大手自動車教習所のオーナーと話したことを思い出した。彼はインドに自動車教習所を導入し、安全に貢献したいとの想いを熱く語ってくれた。確かに重要なことだと思うが、法整備が整わないと自動車教習所の導入はなされないため、このプロジェクトはまだ始まっていないだろう。14万人が人災で亡くなり、数百人が洪水で亡くなるインド、不慮の事故での死亡数が発展によって減ることを祈るほかない。 理解不能なことが多いと言われるインド。多くの著名人が訪れるインドの寺院は、参拝すると成功する言われる先日、知り合いから連絡があり、久しぶりにお会いした。彼女はこの5年、今話題の武井壮さんのマネージャーを務めている。武井さんも同席され、3時間程の楽しい時間を過ごした。実は武井さんはインドが大好き。インドでマンションを購入予定というほど好きらしい。
5年前、インドで映画のエキストラとして武井さんはボリウッド映画に参加。当時撮影で渡印の際にデリーのヒンズー教寺院でお参りをした。その時「日本の芸能界で必ず成功する!」と感じたという。また、インドで10年程経産省にいる友人も「インド人経営者はインドのお寺に行くと必ず成功する」と。同じく、とある政治家さんも、インドのお寺に行ってからうなぎのぼりで政界の重要ポジションに抜擢されているという。筆者も9月でインド10年を迎える、早めにインドのお寺でお祈りをと思っている。 再来週、インド・ムンバイへの出張に同行する会社役員の方は「インドはわからないものだらけだ」と言う。でも、インド人に聞けば「日本はわからないものだらけ」と。僕に言わせると「何事も、わからないものだらけ」が普通。人生生きていると、特に様々な経験を重ねて行くほど実に「わからないものだらけ」だと感じる。皆さまはどうだろうか。 神戸の国際学校で僕が17歳の頃、必須科目で「フィロソフィー」の授業があった。朝8時からの哲学の授業。朝一から人間はなぜ学ぶのか、なぜ幸せなのか、どう生きるべきなのかを議論をする授業だ。その中で印象に残る本が一冊ある。「Man is the Measure」だ。この本を「インドはわからないものだらけ」と言う人に読んでいただきたいと思う。 |